障害がある方のピアノのレッスンについて。結城美帆子

障害がある方のピアノのレッスンは、障害や年齢により一人一人異なります。

ピアノの弾き方には、基本がありますので、生徒さんが何が理解できて何が理解できないのかを把握し指導しなければなりません。

ある生徒には、数字譜は使えるけれど、色音符では理解できないということもあり、また反対に、数字譜は理解できないけど、色音符は理解できるという生徒もおります。

安易に良いところだけを真似をしても上手く弾けるようにはなりません。

先日のピアノパラリンピック全国大会の感想を伺ったのですが、素人さんの見方と専門家の見方が違うことがはっきりわかりました。

車椅子で生活をしている私の大人の生徒さんがモーツァルトのソナタを弾かれたのですが、その生徒さんの演奏に対して「もったいないですね、ペダルが使えればいいのにね。」とおっしゃったのですが、この生徒さんはペダルが使えないわけではないのです。

素人の方は、ペダルを使う演奏の方がレベルが上という見方なのかもしれないと思いました。

健常の子供にペダルを教える時「ペダルを入れた時と入れない時と、どう違う?〇〇ちゃんはペダルを入れたいと思う?それともペダルを入れなくてもいいと思う?」

などと質問をします。

「ペダルを入れても入れなくてもどっちでも構わない」と答える生徒もいれば、「ペダルを入れたほうがいい」と答える生徒もおります。

どっちでも構わないと答える生徒は、心理面から観ると心配ですが、ペダルを入れたほうがいいと答えた生徒はなぜ入れたいかなぜ入れたほうがいいのか理由を言わせることが大切なのです。

理由を言うことができて、はじめてペダルを入れる効果が理解できるのです。

指導者から、言われたから入れるのでは、音楽的な表現のためにペダルを入れるということが理解出来ずペダルを入れることになりますので、なかなか上手く踏めるようにならないのです。

意味を理解させることが大切と考えております。

ペダルだけではなく、なぜピアノを弾きたいのか?どういう風に弾けるようになりたいのかを考えてレッスンを受けないと、オームになってしまいます。

猿回しの猿になってしまいます。

人間は、猿でもオームでもありません。

心が有り感情が有るのが人間です。

動物に芸を教えるとのは違うのです。