自閉症スペクトラムの子供のピアノのレッスン。結城美帆子

まずは、できること・できないことの見極めをします。

小学校1年生くらいまでは見極めが難しいので、あらゆる可能性を考えて指導をしております。

3年生になる頃には、できること・努力をしてもできるようにならないであろうことがはっきりしてきますので、改めて指導案を作成します。

障がいを受け入れ子供にあった指導をしていくことが重要と考えております。

障害がある方のピアノのレッスンについて。結城美帆子

障害がある方のピアノのレッスンは、障害や年齢により一人一人異なります。

ピアノの弾き方には、基本がありますので、生徒さんが何が理解できて何が理解できないのかを把握し指導しなければなりません。

ある生徒には、数字譜は使えるけれど、色音符では理解できないということもあり、また反対に、数字譜は理解できないけど、色音符は理解できるという生徒もおります。

安易に良いところだけを真似をしても上手く弾けるようにはなりません。

先日のピアノパラリンピック全国大会の感想を伺ったのですが、素人さんの見方と専門家の見方が違うことがはっきりわかりました。

車椅子で生活をしている私の大人の生徒さんがモーツァルトのソナタを弾かれたのですが、その生徒さんの演奏に対して「もったいないですね、ペダルが使えればいいのにね。」とおっしゃったのですが、この生徒さんはペダルが使えないわけではないのです。

素人の方は、ペダルを使う演奏の方がレベルが上という見方なのかもしれないと思いました。

健常の子供にペダルを教える時「ペダルを入れた時と入れない時と、どう違う?〇〇ちゃんはペダルを入れたいと思う?それともペダルを入れなくてもいいと思う?」

などと質問をします。

「ペダルを入れても入れなくてもどっちでも構わない」と答える生徒もいれば、「ペダルを入れたほうがいい」と答える生徒もおります。

どっちでも構わないと答える生徒は、心理面から観ると心配ですが、ペダルを入れたほうがいいと答えた生徒はなぜ入れたいかなぜ入れたほうがいいのか理由を言わせることが大切なのです。

理由を言うことができて、はじめてペダルを入れる効果が理解できるのです。

指導者から、言われたから入れるのでは、音楽的な表現のためにペダルを入れるということが理解出来ずペダルを入れることになりますので、なかなか上手く踏めるようにならないのです。

意味を理解させることが大切と考えております。

ペダルだけではなく、なぜピアノを弾きたいのか?どういう風に弾けるようになりたいのかを考えてレッスンを受けないと、オームになってしまいます。

猿回しの猿になってしまいます。

人間は、猿でもオームでもありません。

心が有り感情が有るのが人間です。

動物に芸を教えるとのは違うのです。

年長さん自閉症児のレッスン。結城美帆子

まだレッスンを始めて間もないのですが、音符はスラスラ読めるようになっております。

楽譜を見て音符を追いながらピアノを弾くこともできております。

自閉症児の特徴の一つなのですが、手の関節がしっかりしていないので、体重の移動がうまくできません。

無理やり教え込むことはせず、本人が弾きたいように弾かせております。

自閉症児の頭の中。結城美帆子

心と言っても、脳です。

脳で考えて、脳で感じてるわけです。

ピアノの弾き方を教えることはできるのですが、感性を教えることはできないのです。

自閉症児の感性を育むにはどうしたら良いか?

自閉症児は、おそらく私がなんで悩んでいるのかわからないでしょうね。

彼らの演奏は機械的に聞こえます。

小学2年生自閉症男の子のレッスン。結城美帆子

来月に行われるピアノパラリンピック全国大会に参加します。

知的障害もあるので、一人でステージで演奏するのは難しいかなと思う生徒です。

今日は、一人で5回弾くことを目標にレッスンをしました。

一曲目は頑張れたのですが、二曲目は4回でギブアップのようでした。

少しづつですが、自分で考えて弾けるようになっております。

ピアノ指導の理念。結城美帆子

第一は、人間の尊厳です。

第二は、人類の持つ文化、音楽をもって人生のクオリティーと向上を図ること。

第三は、全ての人が幸せになって世界の平和に貢献することです。

けして、技術の上達だけではありません。

障害がある方のレッスンについて。結城美帆子

音楽は誰でも楽しめるものと考えていたので、音楽療法は変だと考えておりました。

音楽は、対等に誰でも楽しめるのです。

療法という言葉を使うということは、療法を行う人と受ける患者がいるということです。

音楽を楽しむのに上下関係は必要ないと考えておりました。

障害がある人にも健常者と同じくピアノを弾けるように教えるのが良いと考えておりました。

ピアノは努力が結果として表れる習い事なので、努力ができない人は難しいかもしれません。

でも、障害がある人は努力が難しいようです。

努力ができなくて辞めて行かれる方がけっこうおります。

親御さんも考え方が違う方もおり、悩んでおりました。

障害がある方への指導は、音楽療法に切り替えるつもりです。

諦めの心境です。

彼らに努力を求めるのは難しいようです。