認知症とは。結城美帆子

認知機能が衰えた母を見ていて思う事があります。自分にとって不要な事を忘れて行っているように思えるのです。母の最初の症状は、通帳をどこにかたずけたかわからなくなるというもので、私のところへ銀行から電話がかかってくるようになりました。通帳をなくしてしまったら再発行をしてもらえばいいだけなので、そんなに大変なことではありません。大変だと思った事は、自動車の運転免許証を返納してしまうと、他に写真入りのものを持っていなかった母は自分を自分と証明する事が出来なくなってしまったのです。実印をなくしたとのことで市役所に実印登録に行きましたら、自分を自分と証明するものがないので実印登録すらできないのです。バカみたいな話です。今の日本の国では、他の国も同じかもしれませんが、認知機能が衰えたら自分を証明してくれる人がいない限り、生きていくのは不可能ということになります。誰だかわからない人に行政の支援もないでしょうし。ケアハウスももひと月10万円以上するから国民年金では入れないし、母などは、銀行に定期預金があっても自分で下すことも解約することもできないのです。娘の私は、住所が違うから保証人になることもできないのです。福祉の事業所の人は、とるものがあれば生活保護の人でもお客さんだからいいみたい。私は、福祉の仕事をしている人って、結局、弱者を食い物にしているとしか思えないので嫌いなのです。仕方がないと思うけれど、あの人達は、本当に困っているところに手を差し伸べる事は出来ない、あの人達も生活のために働いているわけだからしょうがないと思うけど、支援支援と言われると、トサカに来る。