第6回東京精神分析サークルコロックの感想②結城美帆子

東京精神分析サークルコロックに参加すると勉強にはなります。会場の中は始まるまでの間フランスの映画音楽が流れており、3連符の刻みだったので条件反射的に8分音符の刻みをしたくなり指が動いてしまいました。ピアノを長くやっていて、2対3のリズムが出てきた時には、なかなかできなくて、理屈が分かったら面白くなって、こわくなくなりました。ラカンは、フランスの人だからフランスの音楽なのでしょう。私が昨日のコロックに参加した一番の目的は、フランスの作曲家ラベルの音楽を理解するためでした。受験生をメインに指導をしていた時は、課題曲にラベルはなかったのですが、ピティナコンペティションや他のコンクールに生徒を参加させるようになってからは、課題曲に毎回ラベルが入っていて、ラベルは表現力がないと全然何を弾いているかわからないというか上手く弾くのがとても難しいので悩んでおりました。ピアノは、ただピアノを弾いていれば上手く弾けるようになるものではないのです。先日、私が主催した演奏会で、ピティナピアノコンペティションでF級で金賞を受賞され東京藝術大学に特待生で入学し今年の4月に3年生になる東海林茉奈さんが、ラベル作曲の鏡より「蛾」を演奏してくださいまして、この演奏が実に素晴らしかったのです。昨日の7月にフランスに勉強に行ってきたと言ってました。ピアノの音のみで表現するのです。向井雅明先生を始め、ラカン派の精神分析家の方々や、精神分析を勉強している方々に、ぜひ東海林茉奈さんのラベルのピアノ演奏を聴いていただきたいと思いました。私は、ピアノの演奏も指導も精神分析も何か共通のものを感じております。現に、精神分析を経験したから今の私がいるのです。精神分析は、その人の変化をもたらすと言われます。自由連想、自由に連想してしゃべることで人は変われるのではないでしょうか?人から意見をいただいたりアドバイスをされたくらいで変われるものではないと思います。演奏家は、自分との戦いのような時もありますから、カウンセラーさんや臨床心理士さんに何かを言われたくらいで解決できるようななまやさしい問題を抱えているわけではないです。自分の問題は、自分でしか解決できないのです。