母の介護をしていて思うこと。結城美帆子

世間では、認知症の人を、まるで人が変わったように言いますが、その人の素が前面に出てきただけではなかろうかと思うのです。脳細胞が壊れて、人が変わっていくのではないように思えるのです。母を見ていると、忘れることもありますが、もともと忘れっぽい人だったと思いますし、整理整頓も得意な人ではありませんでした。家の中は、なるべく自由に動けるように家具や椅子を配置しております。小脳梗塞の後遺症でふらつきがあるため転倒のリスクが高いので、老人ホームや介護施設に入所した場合は、抑制帯をつけられ自由を奪われることになるでしょう。家では、一人でトイレに行けるように導線を整えてありますが、他ではそうはいきませんので、一人で自由にトイレに行くことは難しいので、介護職員が少なくなる時間帯は、オムツと抑制帯をつけられることになるでしょう。母をできる限り自由に行動できるようにしている理由は、精神分析をためすことにより、穏やかにこの世を立ち去って頂きたいからです。しゃべることは、嚥下障害の予防にもなります。自由にしゃべることで、心の昇華もでき穏やかになれると思います。けして支離滅裂なことを言ってはおりません。母にとっては、意味があることを言っているのです。