介護日記「入院中の母の様子」結城美帆子

病棟の看護師長さんとお話をさせていただきました。今日は、母は私の名前を呼んでくれませんでした。表情も眉間にしわを寄せて何か辛そうでしたが、これも後遺症なのでしょう。人間とは何なのか?心とは何なのか?母を見ているとつくづく考えさせられます。なぜ、生きるのか?なぜ、生きなければならないのか?人間とは何なのか?「人間の欲望は他者の欲望である」ジャック・ラカン。人間は男と女の欲望によってこの世に生を受ける。精神分析観点から、生きるとは?精神分析では、生きるためには、まず欲望がなければならない。何かをしたいと思えなくなった時、人は生きることを苦痛と感じ、その生を拒否することもあるだろう。生きるのに不可欠なこの「欲望」を抱くこと、それが心的活動の始まりである。向井雅明氏著書「考える足」より、、、、、欲望がなくなった時、死が訪れるのであろう。母は、昨日まで、「お赤飯買ってきて」とか、私が帰ろうとすると「帰らないで」と言っていたのですが、今日は何も言いませんでした。夜もう一度病院に見に行きます。生きる欲望をなくしてしまうことが嫌ですね。病気を治療するということは、生きられるようにすることではないでしょうか?好きなものを食べたいと言うことも生きるために大切な欲望の一つです。母は、それさえも今は奪われているのです。